青空と雲を背にしている僕

恩返しのために動き続ける決意…。

子供の頃は夏休みがあっという間に過ぎて、8月の末になってから急いで学校から出された宿題に向き合ってできる範囲の箇所だけ片付けて心の中では先生に叱られても別にいいやと思いながら、パソコンに向かって宿題をやりながらネットサーフィンで遊んでいた時間が懐かしいです。
毎年夏になると母親方の祖父の家がある長野へ行って、祖父と祖母が畑で作ったトマトやきゅうりなどを採ったその場で食べたり、セミが鳴く中でそうめんを食べたりして自然の中で流れるゆっくりした時間に身を任せていた思い出があって、今振り返るとすごくシアワセで楽しい時間だったと感じています。
今年の夏は、絵本制作のクラファンをスタートしたこともあって毎日があっという間に過ぎていく中で、11日に鑑賞したファミリーミュージカル えんとつ町のプペル大劇場版からすごく力と勇気をもらって、目の前にある取り組むべきことに対して一歩ずつ進めていこうと熱い思いが湧いて行動へ移していこうと思っています。
自分でやる!と決めたことに対して、いろいろな方から応援してくれることに感謝の気持ちを持って期待に応えたいといった想いや、それ以上の結果や作品を作って一人でも多くの方の元へ届けることで、僕のような障害を持った人のことをまだ知らない人に知ってもらうきっかけになればと強く思いながらカタチにしていこうと考えています。
青空と白い雲の写真

 

3週間くらい前に出演した、“病気障がいラヂオ”の後に行われたアフタートークで同じような場所に住んでいる人と、13日に僕のおうちで夕飯を食べながらいろいろなお話を聞かせていただくことがあって、同じような障害があっても置かれている状況が違うだけで抱えている課題は全く違うことを改めて考えさせられる機会になりました。
一緒に夕飯を食べた方は僕と同じ脳性麻痺の障害を持っている女性で、その方は僕のように自分で言葉として意思疎通が難しくお母様が一緒に同席されて生活のことやこれからのことについて話す中で、言葉を使ってコミュニケーションが難しい重度の障害を持った人が地域で生活することのハードルの高さは僕が思っている以上だと考えさせられました。
と同時に、そういった障害を持った人は親亡き後に施設で暮らすことを強いられることが果たして良いのか、それ以外の選択肢を社会が作ることが僕が感じた中での課題だと同時に支援する介助者や他の人たちの確保が難しくなっている現状も見た時に、今すぐにそういった方が地域で生活することは現実的ではないとすごく悔しく感じて、話をしている中で涙がポロポロと溢れてきました。
僕はたまたま言葉を使って自分がやってほしいことを介助者や他の人に伝えられるのに対し、そういったことができない重度障害を抱えただけで本人やご家族の意思が尊重されることなく“望む生活”が実現できないのは人としての選択肢を奪っていることに繋がってくるのではないかと思いながら、施設ではなく地域で生活することができるようにもっと声を挙げて行動して行かなければと思いが強くなりました。
障害者総合支援法の中にある重度訪問介護が作られたことで、月に744時間が支給されているおかげで介助派遣事業所を通して介助者が来てくれることによって現在の僕の生活が成り立って、My Actionの活動や自分がやりたいと思ったことに向き合えることや行きたいと思った場所へ行くことなど、僕よりもはるかに年上の障害を持った方が身体を張って作ってくれたように、僕もこれから先に社会へ出て最重度障害を持っていても地域で生活できる仕組みを作っていかなければと思いました。
二十代の頃であれば、自分さえシアワセで楽しい生活や美味しいお酒を毎日のように飲めることで充実感を抱いていたことと、年々年齢を重ねていく毎に障害の有無を問わずに自分よりも年下の人たちが生活しやすくて少しでも苦しさや不便だと感じることがない社会を作っていきたいと、そういった想いが大きくなっているのを感じながらMy Actionの活動方針も少しずつ変わっています。
自分に子供がいるとかは関係なく、きっとこれまでも今もたくさんの人にサポートしてもらった上で生活が成り立って、My Actionの活動や他にも自分がやりたいことをカタチにしていることを振り返った時に、“恩返し”のように似たものや想いが自分の中に徐々に大きくなっているのを感じながら想いだけで留めておかずに、これから先にどれぐらいの時間がかかっても死が来る直前まで動いていたいと思っています。
きっと僕よりも年上の人は同じような想いで行動して、僕よりも年下の人がこの先に年齢を重ねて今の僕と同じような年齢になった時におそらく同じような想いを抱いて、それぞれの行動に移していくのではないかと考えると、便利なツールやAIがさらに進化したとしても最終的には人の心に優るモノは恐らく現れてこないのではとどこか願いに近い想いを抱いています。
障害を持って生活をしていると、人と多く関わる機会や場面が他の方よりも確実に多くてそこからさまざまなものを見ることや触れることで、いろいろと感じることや考えさせられることが多くてとても勉強になると、僕は改めて今の障害がある身体で良かったと心から感謝しながらそういった宿命で社会を変える役割をもって生まれてきたのではないかと感じることがあります。
障害を持つ僕の生活を、絵本にして届けたい!!と書いてある画像

 

日本国内問わず毎日のように様々な出来事が起きている中で、それらを全てチェックして把握することは自分が取り組んでいることに遠ければ遠いほど無関心によって、情報として入ってくることや自らアクセスすることすらない中でも、亡くなってしまう人やポジティブな出来事で喜ぶ人が存在していると思うと自分の存在がすごく小さく感じます。
自分に一番身近な話題のはずの障害者福祉に関することでも、まだ知らないことの方が多くてそれでは良くないと思いながらそのままにして後回しになっていることが多く、本当に障害者福祉の状況を変えたいと思っているなら、今以上に自分から情報を掴みにいく姿勢をとらなければと思っています。白い壁を背にしている僕

 

黒い背景の上に赤く塗られた丸があって、その上に銀色の星形がありその上に黒字でmy、青い字でactionと記されたロゴが中央に

My Action General producer・Performer Sugiyama.

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