屈しない心を保つ…。

7日には北海道で今年初の雪が観測され、東京でも朝晩の冷え込みが日を増すごとに厳しくなっているように感じます。
本当にの期間は短く、が本格的になるにつれて切なさが増していきます。夕方の5時にはもうすでに空が真っ暗で夕日を見れる時間帯がだんだんと貴重になっていきます。
日照時間が短いとその分だけ1日が早く過ぎ去っていくような感覚に陥り、さらに年齢を重ねた分だけより一層1日・1年が過ぎていくのが意識していないと感じないくらい早く進んでいくように思います。

 

先週から、重度訪問介護の時間数が700時間削減されてしまい、なるべくひとりでいる時間を確保するのと仕事探しと市役所の福祉課へ対し時間数の交渉を行う日々が続いています。
そんな中、2日に八王子の東浅川保健福祉センターで「八王子の障害者福祉を考える会」が開かれ、先月の台風19号が関東地方へ上陸横断した際に、僕が近隣の小学校へ避難したことを話してほしいと依頼をいただき参加して、避難経験を話してきました。
八王子の障害者福祉を考える会は月1回で行われており、八王子市のさまざまな団体の方がご自身の経験を話したり各テーマに沿って発表を行なったりしています。
今回のご依頼を受けたときのイメージと実際当日になり会場へ入ってみると思っていたよりも大規模で行われていて、事前準備を全くしていなかったので焦りましたが、時すでに遅しで自分のブログをチラチラ見ながら大事なポイントはしっかり話すように心がけました。
残念ながら障害を持った人は僕しか会場におらず、各団体のメンバーさんや障害福祉課の課長や市議会議員が参加していました。
休憩時間には市議会議員に挨拶をし、各小学校にだれでもトイレを設置してほしい。そうすれば、災害時に障害者だけでなくお年寄りの方や赤ちゃんを連れたご家族にとって便利だと伝えました。
お話を聞いていただいた市議会議員の方からは「前向きに検討します」と仰っていただき実現するかどうかがとても楽しみです。

 

僕がお話しさせていただいた時間は短いものでしたが、経験したことを言葉にして伝えることがとても大事で大きな意味を持つと改めて思いました。
それを踏まえて、7日には市役所の福祉課のワーカーのもとへ「24時間の重度訪問介護の必要性」が書かれた主治医の意見書を持って行きました。
医療的観点からの考えや重度訪問介護の必要性を交渉材料として使うことで時間数の増加にどれくらい効果があるのかはわかりませんが、僕の中でやれるべきことはすべて行おうといった考えがあり、今年の11月から来年の4月まで700時間が支給決定されましたが、屈しない心を持ちながら考え得る手段を使って重度訪問介護の時間数を744時間にしてもらうことを目指しています。
それを行いながらも、自分が働ける場所を探すことも同時に行っていこうと考えています。以前のブログにも書いたようにハローワークに行っても僕のような24時間介助が必要な重度障害者が働ける場や環境は少なく、現在厚生労働省で検討中の「通勤通学及び就労時の重度訪問介護が利用可能」に障害者総合支援法の内容が変わっていかないと、働く気があっても、自分が行いたい仕事に就けない環境が障害のない人に比べより厳しいものとして変わっていくことがありません。
そもそものベースとなっている障害者総合支援法の重度訪問介護の利用範囲に関する記述が、現代の社会に沿っていないと僕は感じます。極端に言ってしまえば最低限の生活保証(年金・手当)を行なっているのだから、重度障害者は自宅で大人しくしていてください。と同じ意味だと僕は感じます。
これは不当な扱いだと思い、これから変えていかなければいけない課題の一つだと僕は思います。その一歩として、就労するまでの間でも良いので僕の重度訪問介護の時間数を744時間支給してもらわないと困るという理由になります。

 

日にちは遡って3日は久しぶりのレコーディングでした。本来であれば夏前に3回行う予定でしたが体調不良と重度訪問介護の時間数の交渉が関係して、なかなか行えませんでした。
約半年ぶりのレコーディングで、心と詩と音が交わるまで時間がかかり言葉一つひとつに想いを吹き込むことがこんなにも大変だったのかと体全体で感じました。
自分で書いた詩を改めて見返したときに、「こんな想いだったんだ」と思わず声に出ました。僕にとって「作詞=その時の想いや考えを出す」ことなのだと再認識ができ、今の状況と全く違っていてそこでまた詩に心を近づけることに時間を費やしました。
途中でいつもより何テイクも重ねてその度に心が折れそうでしたが、自分で決めたことと自分で書いた歌詞なのでそれに対しても屈しない心を維持しながら、想いを歌に乗せて何度もチャレンジしました。
久しぶりに心を込めて歌う動作をして、とても気持ちが良い汗をかくことができそれまで溜まっていた心のゴミを出すことができた気がしました。
また14日にレコーディングがあるので、できる限り練習をして悔いのないものを作って皆さんにお届けできればと考えています。

 

8日には調布にあるセンターにお伺いしいろいろとお話を聞かせていただきこちらの事情も説明させていただきました。
仕事はしたい!という気持ちは自分の中にあるのですが、それよりも重度訪問介護の時間数の交渉のことの方が今の僕の頭の中の割合を占めていて、そちらを片付けてから自分にあった仕事がどんなものか。今の社会にあるのか。ないのなら自分で作っていくのか。という考えでいます。
見学させていただいたことは本当に嬉しいこととともに、自分にとって良い経験や新しい考え方がまた増えた気がしました。知らないで過ごすよりも、見学や経験をして過ごす方が圧倒的に良いと改めて感じました。
まだまだ知らないことがあると思うので、果たして自分の最期を迎えるまでにどれぐらいの人に出会いどのぐらいの経験を積めるのかと、ふと考えることがあります。

 


My Action General producer・Performer Sugiyama.

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