移動の数だけ…。

あっという間に3月です。
今週はいろいろと外出する用事があって、電車移動やバス移動などをする中で車窓から見える景色がだんだんと春に近づいていると感じました。
僕の家の側に生えている花(おそらく梅?)がとても綺麗に咲いていました。もう少しでサクラが見えると思うと嬉しい反面、花粉のパワーが倍増して少し憂鬱です。

日曜日はCPサッカー(脳性麻痺サッカー)の試合を観に駒沢オリンピック公園に行きました。
ですが、試合時間に間に合うことができず観戦ができませんでした。その原因は東急田園都市線の改札へ降りるエレベーターの場所が分からなかったからです。

エレベーターの場所は、スクランブル交差点のスターバックスがある道沿いにあるため京王線から乗り換える時は、一度地上に出てスクランブル交差点を渡らなければいけないのですが、京王線の改札から地上に上がるエレベーターが一機のみなので、土日は特にベビーカーを押したお父さんお母さんや車椅子ユーザーが集中して常時混雑しています。
そして、いざ地上に上がっても東急田園都市線行きのエレベーターへの看板などが全くない。
結局、近くのデパートの総合案内に行き尋ねて場所を教えてもらってやっと到着。
予定していた電車に乗る時間よりも約30分以上ウロウロ迷ってしまいました。あまり渋谷に行ったことがなかったので気がつきませんでしたが、これでは来年のオリパラ時に来る海外の人や国内の人でより混雑になって、無理やり階段を車椅子で降りる人が出た時に事故に繋がる可能性があると感じました。
極め付けは田園都市線も京王線のエレベーターの大きさが、車椅子1台と大人2人くらいしか乗れないサイズでした。
そんなこんなで会場に到着した時はもうすでに試合は終わっていました。

火曜日はいつも僕が通院している病院で定期的に行なっている「職員向け研修会」に参加させていただきました。
半年に一回のペースで呼吸器の調整を兼ねて約4日間、検査入院させてもらっているのですがその間に食事や排泄などを職員の方が行なってくれています。そんな中約1年以上前に「杉山さんみたいに言葉を発せられない利用者が多い中で、職員の対応はどうですか」と聞かれその流れで「意思疎通が困難な利用者への対応の仕方」というテーマでディスカッションを軸に行いました。
ここでいう「意思疎通」は「言葉や会話」を指しています。言葉以外でも「身体の一部を動かす」ことが意思疎通に繋がると思い、それをなるべく見逃さないでほしいですと伝えました。

当日は約20人くらいの前でお話させていただいたのですがとても緊張しました。
「職員同士での私語はなるべくしないように心がけていますが、利用者さんからの立場からしてどうですか?」と非常に返答に困る質問が出ましたが、自分の経験を話した上で「最終的に利用者さんを巻きこむ会話の内容であれば、スタートが私語であってもいいと思う。」と。
他にも「異性の職員に排泄や入浴をやられることに対してはどうですか?」といった質問があり、「それに対しては正直な気持ちでは、いやです。が、排泄を我慢して身体を壊したり我慢できないよりは異性介助であっても仕方がないと思っています。理想は同性介助が当たり前にできるようなシステムを国や厚生労働省が作っていかなければいけないと思います。」と返答しました。
たった1時間でしたが、僕の中にも新しい発見や気づきが生まれてとても勉強になりました。こういった障害当事者を入れて行う勉強会が全国の病院や施設においても増えていってほしいと感じました。
そのためにも僕もさらにいろいろな経験をして勉強しなければいけないと思いました。

木曜日は今年に入り2回目の学校訪問でした。
新しい電動車椅子で雨の中バスを使い学校まで行きましたが、6輪の車椅子で雨の中走ってみて一つ分かったのは、普通に操作しているのに雨ですごくタイヤがスリップするということです。
前日から心配していた、体育館に上がる段差(約3cm)を上がろうとした時に雨のせいもあって前の4輪の車いすのようにスムーズに上がることができず一苦労。
本当に室内用車椅子なんだなと実感しました。

この日の学校訪問の内容は前回の時に子供たちから出してもらった言葉で、歌を作ろうの途中経過を伝えました。
前回学校から帰ってきて、すぐに歌詞作りに取り組みなるべく子供たちから出してもらった言葉を使って歌詞にしようと心がけた作品を見てもらいました。まだ音がないためあまりイメージできていない感じでしたがその日の感想文の中に「私たちの学校生活のことが歌詞に入っていたのですごいなと思いました。」とありました。それと最近僕が行なっている「介助者募集」アピールパフォーマンス時に遠くからでも目立つようなものを作ってほしいという内容でした。
まずいつも僕がアピールパフォーマンスの時に首からぶら下げている看板を見てもらった後に、各班ごとに分かれていろいろなアイデアを出してもらいました。
車椅子の後ろに大きな看板を付けたらどうか。車椅子や身体にキラキラした飾りづけを付けたらどうか。介助者募集の歌を使ったらどうか。などいろいろ出してくれました。
残念ながらこの日はアイデアを出してもらって発表まででしたが、次回は今回出たアイデアをカタチにして実際に使いたいと思っています。

それとこの日は前回と違う車椅子で行ったので、子供たちにどれだけ電動車椅子が重いのかを知ってもらおうと思い急遽数人の子に車椅子を押してもらいました。
「ヤバっ!すごい重い!!!」「うまくカーブできない!!」など、実際に自分たちの手で触れることで目で見ている時以上のことを感じてもらえたかなと思いました。
歌作りもアピールパフォーマンス時に使えるものも、子供たちと一緒に考えながら一つのものを作りあげいく過程そのものも含めて、最後まで一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

今週はここに書ききれないほどいろいろな人と会いたくさんの経験をさせてもらいました。
自分から外に出て人と会うことで刺激や自分にはない発想をもらえるので、明日からもなるべく外に出てたくさんの人と関わらせていただきたいと思っています。


My Action General producer・Performer Sugiyama.

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